フライング・ベン/ウル/ブランカ/23

https://kaze88.hatenablog.jp/entry/2020/11/01/030435

超能力を持った犬を主人公に据えたマンガを最初に見たのは
前記事にアップした「フライング・ベン」が最初だとおもう。

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桑田次郎「超犬リープ」が別系統であるにはあるが、これは8マンの流れで動物漫画とは言いづらい。
(1965年/10~1967/8 まで『まんが王』(秋田書店))

「フライング・ベン」も超能力犬の話ではあるのだが、この頃の手塚マンガの特徴として狂言回し的な人間の脇役との交流がメインに思える。

手塚公式サイトからフライングベン|マンガ|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL

1966/02-1967/10 「少年ブック」(集英社) 連載
ストーリー
ローマの地下洞「カタコンベ」の中で、野良犬の子犬たちが飲んだ特殊な薬…これが、目にも見えないスピードで地を駆け、空飛ぶ鳥をも落とすジャンプ力や、ライオンをかみ殺すパワーを持った3匹のスーパー犬を生み出した秘密でした。
この3匹のスーパー犬が、シルクロードに隠された財宝の地図を持つ少年・タダシを守って、時には悪の組織と戦い、時にはタダシを奪い合い、お互いに反目して争う…それが「フライングベン」のストーリーです。
この作品の印象を簡潔にあらわすとすれば、ズバリ「スピード感」でしょう。スーパー犬のベン・ウル・プチが、画面せましとコマの空間上を飛び回る姿…手塚治虫の頭の中では、この3匹がアニメーションのように実際に飛び回っていたに違いありません。それがそのまま「のっていた時期」のペンの勢いとあいまって原稿用紙の上に表現され、読者を圧倒するのです。ストーリー展開も、実に少年漫画らしく、波乱万丈そのもの。次々と起こる事件や、登場するキャラクターたちに、飽きるヒマがまったくありません。
それにしても、登場する犬たちの生き生きしていること!手塚治虫が動物ものに取り組んだとき、通常よりも「のって」かくことは有名ですが、手塚治虫のやわらかいタッチで表現された犬たちのたくましさ、しなやかさ、そして可愛さ。
犬好きでない方にもぜひおすすめしたい、「犬が主人公」ものの代表作のひとつです。

「フライング・ベン」に出てくる三匹の兄弟犬 その名がベン・ウル・プチ(メス犬)!

プチは人間との橋渡しみたいな役回りで 話の大筋からは外れてます。

松本あきら「エスの太陽」「ペスよ尾をふれ」あたりや「名犬ラッシー」「リンチンチン」などの動物ものとと同じ交流がメインテーマーであった。超能力犬ものではあるが ”犬”がメインなんですよね。このベンは。

ちょっと異質な能力を持った動物漫画流れで、石川さんの描いた「野生犬サボ」「魔犬ムサシ」等があるのだが超能力を持った犬の話とは少しずれてる!魔犬ムサシは確か闘犬の話だったと思う。

軍用犬ヤマトだったかを桑田さんが描いてたきがする。

https://ameblo.jp/fuubaika/comment-12623939276/

そんな中 「フライング・ベン」の流れを引き継いで 人との交流ではなく超能力を持つ犬の話として登場するのが、下図の石川球太「ウル」(市場にまず出て来ない?全5巻揃えるのはかなり大変)
手塚「ベン」が60年代、石川「ウル」が70年代。 手塚「ベン」に出てくるウルの設定を 石川設定の軍用犬(?)・能力強化タイプとして主人公に据えられてた感覚だったと思う。 人との交流がメインテーマではない。人の手により翻弄される能力を持った犬の話になります。 持ってないので詳細不明 記憶だけです。

こちらからの借り物ですが・・・・

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そしてこの超能力犬の流れは 超能力を持った犬の”超能力”の話として弟子の谷口ジローブランカ」「神の犬」に引き継がれていきます。

テイストは三者三様なのだが 超能力犬の流れは後に出てくる全く読んでない「銀牙」につながって行くのだろうか?「銀牙」は全く読んでないのでよくわからんのだがキャプテン翼等の流れのように思うのだが?? 

ベン/ウル/ブランカ の流れを汲むという意味でなら 外薗昌也「犬神」 の23のほうが全うな気がする!

犬神も90年代のようです
  月刊アフタヌーン』(講談社)にて1996/9月~2002/年10月連載

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画像クリックで電子版冒頭

谷口ジローブランカ」「神の犬」これはもう この流れの到達点という思いで個人的には居ます。
”超能力”犬の話です。主人公犬の持つ超能力をどう絵にして表現するか?その1点をメインに据え、関わってくる人との関係交流を描いているのが ブランカ・神の犬!!

こちらもネットからの借り物!この4冊は 小学館発行のもの!

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「月刊マガジン・ノン」にて1984/8~1985/8まで掲載
     ブランカ二部が継続掲載中とあるので1986頃も掲載?
神の犬は ビッグコミック掲載だったようです(90年代に入ってたのだろうか?
   1995/7/25~1996/10/25

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巻末に谷口さんのコメントで 
ブランカの名はシートン動物記に出てくる雌狼の名前を頂いたと!
白を意味するこの名がふさわしいかと とある

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手持ちのも貼っておこう! 
ブランカ祥伝社 (双葉社版も出てるようです^^)
神の犬は小学館文庫 これのブランカ版もあったと思う